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Gilsu Oh

Gilsu Oh
Clip by Gilsu Oh

プロフィール

光と色を通して風景の美しさを探求する写真家・映像作家。作品は自然の光やリズムを巧みに捉え、それぞれの場所が持つ繊細な魅力を際立たせる、没入感のあるビジュアルを生み出している。 重厚なナレーションに頼るのではなく、ミニマルなアプローチで映像制作に取り組み、映像そのものに物語を語らせることで、観る者の感情を引き出している。

映像について

『The Color of Jinan』は、ソウル郊外に広がる韓国の田園風景に潜む美しさを描いた作品です。旅は、CNNが「韓国で最も美しい寺院のひとつ」と評した馬耳山・塔寺から始まり、精巧に積み上げられた石の質感を丁寧に捉えていきます。 やがて映像は穏やかな田園風景へと移り、儚くも美しい桜の魅力を引き立て、そして最後は晋安の夕焼けが生み出す豊かで温かなコントラストの中で幕を閉じます。 キヤノンの優れたカラーサイエンスを活かしながら、本作はレンズを通して、韓国のありのままの色彩を描き出す映像作品となっています。

こだわり・ポイント

『The Color of Jinan』の制作にあたり、シネマティックなインパクトとカメラの性能を最大限に引き出すため、3つのコア要素に注力しました。 1. マクロ描写と質感表現 馬耳山塔寺の石塔に見られる精緻なディテールを捉えるため、 RF100mm F2.8 L MACRO IS USM レンズを三脚と組み合わせて使用しました。このセットアップにより、極めて高い解像感を実現し、肉眼では捉えきれない質感まで描き出すことで、センサーの解像力を最大限に引き出しています。 2. モノクロからカラーへの物語的移行 旅の始まりを表現するために、視覚的なメタファーを取り入れました。映像は、活気がありながらもどこか慌ただしいソウルの空気感をモノクロで描くところから始まります。この無彩色の世界は、単調な都市の日常を象徴しています。そして「The Color of Jinan」というタイトルが現れる瞬間にフルカラーへと切り替わり、鮮やかな田園風景へと向かう、心が解き放たれるようなロードトリップの始まりを印象づけます。 3. 意図的なカラーマネジメント カラーへ移行した後は、各セグメントごとに5色のカラーパレットを厳密に設定しました。Canon Log 3で撮影することで、桜の繊細なハイライトや晋安の夕焼けの深みある色調をしっかりと保持し、全編を通して一貫性のある上質なシネマティックルックを実現しています。

EOS R6 V の使用方法

7Kオープンゲートで撮影することで解像度を最大限に引き出し、高品質な横向き・縦向き双方のを素材を使うことができました。機材は、風景撮影に RF15-35mm F2.8 L IS USM と RF24-70mm F2.8 L IS USM を使用し、精緻な質感表現には三脚を用いて RF100mm F2.8 L MACRO IS USM を利用。7Kを最大限に活かすため、固定アングルで撮影しました。 また、日中はISO800、低照度環境ではISO6400でCanon Log 3を使用することで、クリーンかつ広いダイナミックレンジを持つ映像が撮影可能に。センサーのプロフェッショナルな性能を最大限引き出せました。

EOS R6 V を使用した感想

今回のプロジェクトでは、7Kオープンゲート収録が特に大きな役割を果たしました。1回の撮影で高解像度のまま横向き・縦向きの両方に対応できるため、マルチプラットフォーム向けの制作を効率的に進めることができました。 また、Canon Log 3とキヤノンのカラーサイエンスの組み合わせにより、「晋安」の場所の持つ豊かな色彩を自然に再現しながら、グレーディングの自由度も確保できました。 低照度環境でも安定した性能を発揮し、ISO6400でもノイズはしっかり抑えられ、暗部のディテールも十分に保たれました。特に夕景やブルーアワーのシーンでは、その性能が大きく活きています。 撮影の中心には RF24-70mm F2.8 L IS USM を使用し、幅広いシーンに柔軟に対応しました。さらに、細部を際立たせたい場面では RF100mm F2.8 L MACRO IS USMを使用し、質感を丁寧に捉えることで、映像全体の表現力を高めています。